今年で3回目の出場となる私が言うのもなんだが、とにかくこの大会は年々参加者の増加で走りづらくなっている。その中でも、いかにして走ることを楽しむか?そして、できれば、少しでも自分の能力を発揮することができるか?ある意味、ニヤリとする大会でもある。 最 初の1キロを(以下特に記載がなければネットタイム)5分50秒で走った者が、5キロを24分00秒で通過したということは、1キロ以降の4キロ18分 10秒、つまり1キロ4分33秒で走ったということになる。うーん、10キロ走並みではないか。しかも、そんな速度で走ったという実感もない。 しかも、5キロを過ぎると、いよいよ本格的な追い風となる。しかも、5キロ地点が「ルート・ラボ」サイトにより私の予想した地点ということは、折り返しとなる11キロまでは地点間チェックができる。
河川の堤上の風に比べると、川の堤の中を走る6キロ以降は風の影響を受けにくいとはいえ、かなりの風である。ということは、今は追い風だが、折り返すと・・・なんだか考えたくない現実が待っているような気がする。 その中でも、とりあえずの目標は、折り返しまでの追い風区間は、無理をしてブレーキをかけない。折り返してからは、とにかく我慢する。 17キロ手前、再び河川堤上をJRへと向かう追い風区間までは我慢をし、ここから追い風になったところでスパートをする。JR手前で折り返したら、向かい 風になるが、そこからはスパートを緩めない。 さあ、そんなことができるのか? とはいえ、7キロ、8キロあたりを見る限り、1キロあたり4分30秒ペースで走っている。とりあえずは予定どおりだ。 そして、10キロ地点がやってくる。10キロを47分00秒で通過。5-10キロの5キロを23分00秒で走ったことになる。このペー
スは3年前の10キロ走の記録よりも速い。ただ、この地点は、私の予想よりも約50メートル手前であった。ということは、折り返しも、それ以降も50メー
トルほと手前にあることになる。つまり、折り返した後は、予想ポイントが役に立たなくなることを意味する。 案の定、私が11キロに設定していた国道33号ガード下を過ぎたところで折り返す。この後はねあらかじめ設定した地点間で仮のペースを設定するしかない。 しかも、想像以上の向かい風が始まった。 仮想地点間のペースは4分55秒まで落ちている。が、ここは我慢だ。 15キロ1時間11分00秒通過(10-15の5キロを24分00秒)。明らかにペースが落ちている。しかも、11キロと思われる地点を51分30秒で通過したということは、それ以降はまさに1キロ4分55秒に失速していることになる。 が、ここは我慢をきめよう。 我慢、我慢と、自分自身に言い聞かせながら走る。JR鉄橋の下をくぐると、左上には第4折り返しを過ぎた方々の姿が見える。堤の上は私 が走っている場所よりも風が強いにもかかわらず、彼らは私よりも速い。「鉄」でいえば、高低差のある複々線追い抜かれ、というところか。当然というばその とおりなのだが、それらもひたすら耐える。 そして、ようやくであい自転車道橋の下をくぐり、堤へと上り始める。ここからは待ちに待った追い風が始まる。 いよいよ、ラストスパートだ。 その目の前をサンタのキャミソールの格好で走る女性がいる。そういえば、今治シティマラソンでもセーラー服で走っていた女性がいた。そ のときは残り1キロあたりで追い抜いた。が、前回同様、目の前のキャミサンタは結構速い。私自身も追い風に乗って彼女を追う。延々1キロかけてようやく背 後につく。 JRの手前、4年前に私が伊予市駅から松山まで走っていて、この大会に紛れ込んだ南側の降り口、そこが最初の3キロ地点と18キロと予 想していたが、第4折り返しを過ぎると、まもなくあと3キロという表示板を持った方がいる。つまり、3キロ地点と18キロ地点は私の予想地点とほぼ同じ だったということだ。 だったら、なんで10キロ、11キロあたりが違うの?という疑問が出てくるのだが、第4折り返しを過ぎると、再び強烈な向かい風に襲わ れる。しかも、堤のうえ、さらに第1折り返しのときは、前方からやってくるランナーがある程度壁になってくれた。しかし、第4折り返しの往復路は右側通 行、つまり壁となってくれる方々がいない。モロに自分の体が壁になる。 で、タイムは?というと、18キロを1時間24分50秒くらいで通過したかな?と思っていたところでの、残り3キロを1時間25分15秒。 あと1・5キロほどの向かい風を克服すれば、少なくともネットタイムで1時間40分は切れる! この大会、100分切りなぞ、最初から考えていなかっただけに、ここまでくれば狙うしかない。 が、強い向かい風の中、残り2キロを1時間30分05秒、この1キロに4分50秒かかる。そして、であい自転車道橋を渡り始めると、ものすごい横殴りの風。いや、正確には橋独特の下から吹き上げる風なのだろう。この重量のある私がふらつくほどだ。羽越本線で特急いなほが鉄橋で脱線したのも判る。 なんとか我慢を重ねて、ようやく石手川へと出る。ここからゴールまでは最後の追い風となる。が、すでに残り3キロ以降の向かい風の中でのスパートのおかげで、余力がない。 しかたなく、明日の練習の体力を使うことにする。つまり、今治シティマラソン同様、ラストスパートに入る。 残り1キロを1時間34分20秒、この1キロは後半300メートルを除いて向かい風の中での4分15秒。あとは、残り1キロの表示が正しいかどうかである。何しろ、最初の1キロは5分50秒かかったところである。 再び取り付け道路で川へと下り、ひたすらゴールをめざす。 そして、ゴール、マドンナスタジアムの入口のところで、まだ時計は1時間38分になったところ。40秒のグロスロスタイムはあるが、ここで初めて自己記録が出ることに気づく。 最後はスパートを続けて、ネットタイム1時間38分22秒、グロスタイム1時間39分00秒でゴール。強風の中、(多少距離に疑問はあるが)まさかの自己記録が出た瞬間であった。 しかも、よく考えれば、ネットタイム1時間38分22秒ということは、試走の記録にあと30秒にまで迫ったことになる。まあ、既にフルマラソンの練習体制に入っている中では、まずまず成功だったと言ってよいだろう。(2012.12.25) |