昨年の第48回愛媛マラソンが私にとっての初マラソンであったのだが、このマラソンはある意味で、1年間ストレスに悩まされた結果にもなった。
その理由とは、次のとおり。
(1)ネットタイムでは3時間59分08秒だったのに、グロスタイムではスタートロスタイム約3分30秒のおかげで、サブ4達成ならず。
(2)初マラソン直後に再び膝を痛め、10キロ以上走れない日々・・・。ようやく夏頃には治ってきたというのに、今度は昨年の酷暑で、やはり10キロ以上走れず、21・1キロの距離を初マラソンの後半の記録を上回ったのは実に9月23日だったのだ。
これは、相当なストレスだったのだ。
体調も上向きかけて、昨年11月23日の初ハーフマラソンを経て、いよいよ本格的なマラソン練習が始まった。膝との対話の末、順調に調整をしてきた。
が、前回同様2週間前の風邪をひいたと思ったら、5日前には回復するどころか、さらに悪化する。しかも、かずまるのクラスでは10日前に7人がインフルエンザを発症し、松山市内ではインフルエンザ警報まで出る。
風邪薬のフルコースが続く中、私のとった戦法は次のようなものであった。
(1)前回は記録の自己申告を4時間13分として、Cブロック出走となり、スタートロスが約3分30秒だった。
このときは、単純に2時間台A、3時間台B、4時間台C、5時間台Dとなっていたため、今年は昨年のネットタイム3時間59分08秒で申告したのだ。
別に誤りではなかろう。そして、そのたくらみは成功し、無事Bブロックからの出走となる。
このスタート時のロスタイムを、昨年の記録でBブロック出走と思われる方々を何名か抽出して確認したところ、1分20秒〜2分00秒だったのだ。
これにトイレロスを2分、スタート直後のロスを1分加え(昨年は前に進めず、1キロ6分40秒、2キロ12分50秒)、5分のロスを考慮してネットタイムの目標を考える。
(2)前回は前半(ネットタイム)2時間04分57秒、後半1時間54分11秒であった。一方、昨年12月23日の試走では、前半1時間58分30秒、後半1時間54分45秒の3時間53分15秒だった。(飲料水、給食購入、トイレロスを除く)
本番では、このタイムを参考に、5キロ27分30秒から後半はペースアップをにらんで、あわよくばネットタイム3時間50分切りを考えていた。
が、風邪が回復しない今、こうなったら仕方がない。前半は5キロ28分、中盤以降5キロ27分の(スタート直後とトイレロスを除いた)3時間53分を設定する。(この場合ネットタイム3時間56分)
とにかく、グロスサブ4をめざすのだ。
(3)昨年は雨に悩まされたが、今年は天候がよさそうである。
今年は寒い日々が続いたため、当初は長袖シャツの上にもう1枚半袖シャツを着ての出走を考えていたが、これを長袖シャツ1枚に変更。
ただし、前日夜には低温注意報が出ていたし、当日の放射冷却が考えられる。それに、風邪薬による頻尿を考慮して、ビニール雨合羽を着込む。しかも、最終的に2枚着た上に、使い捨てカイロを腹と背中に貼る。
(結論として、上のビニール雨合羽は途中で観戦していた妻子に渡し、もう1枚は最後まで腰に巻いていた。しかも、カイロは2個とも貼ったままゴールした。)
(4)昨年は、男子が市民会館大ホール、女子が南海放送会館だったのが、今年は女子が市民会館中ホールとなった。
つまり、昨年のように男子がトイレを占領できなくなることと、昨年よりも約1800人増えたことを考慮し、スタート時刻が昨年よりも30分遅くなったものの、ほぼ昨年同時刻に会場入りする。
そして、8時30分までには荷物を預け、もう一度トイレに行った後、9時前には整列する。
昨年は、整列時には雨が降っていたため、整列直前になってぞろぞろと並ぶという風景が見られたが、今年は、天候が良いから、並ぶのも早目となるかもしれない。
というようなことを綿密に計算して、ついにマラソン当日を迎えた。
そして、果たして、私の作戦は如何に?というわけで、出走までの結果は次のとおりであった。
(1)会場に入ると、な、なんと、昨年以上に人が少ない。
昨年よりも早く会場入りしたからかと思っていたが、結局参加者が増えた割には、人が多くないような気がする。
あるいは、昨年と違って天候が良いから、外で着替えている人がいたのかもしれない。今回は森永ウイダーは前回より1個少ない、1個だけ持って、もう1個は着替えの場所で飲む。
しかも、幸いなことに、大ホールのフロアにあるトイレは、全て男子トイレに変更されていた。これは本当に助かった。
(2)荷物を預けて、一度トイレに行った後、Bブロックへ行くと、これまた、なんと、まだ数名しか並んでいなかったのだ。
既に、C、D、Eブロックでは相当の列ができているのに、これは意外なことであった。
なにしろ、Bブロックといっても、私はその中では最も遅いタイムを申告している。
前過ぎたら、スタート直後の混乱に巻き込まれることになる。そこで、もう一度トイレに出かけて時間をつぶす。
(3)それでも、並んだのは8時50分過ぎ。Bブロックの前から3分の1よりは前にいる。
が、前を見ると、Aブロックではまだほとんど並んでいない。C、D、Eブロックは長蛇の列になっているから、そういうことなのだろう。
そして、列の進行方向一番右端に並んだのだ。この場所、実はスタートセレモニーの場所からすれば、一番外側なのだが、ここならば右側にスペースがあるか
ら、柔軟体操をしても、他人の迷惑になりにくい。それと、もうひとつ理由がある。いずれ判る。そうして、時間をつぶす。
(4)このBブロックであるが、並んでいると、その前の空スペースへと入り込んでくる人もいる。
また、並んだ後でも(Bブロックの前方にトイレがあることもあって)トイレに出かけては、元の場所に戻る人もいるし、ひどい人になると、道に外れたことを
する者までいる。大らかなのか、これが実態なのか?ともかく、愛媛マラソンの場合はそういう光景が毎年見られるらしい。
私も薬の副作用でトイレに行きたくなってきたが、早目のトイレを念頭にここは我慢する。
また、そんなこともあろうかと、あらかじめ水分を控えている。本当は、今日の暖かさを考えると、危険極まりないことは判っている。だから、その代わりに当初は無視する予定だった3・4キロ地点での給水をすることに決める。
さあ、そして、スタートセレモニーが始まる。
非常にありがたいことに、非常に短いセレモニーでもあり、9時20分にはスタート地点への移動が始まる。昨年は、号砲が鳴ったときには、まだ堀端の中にいた。昨年は号砲の瞬間私はまだ堀の中にいたのだが、今日はずいぶんと前にいけそうだ。
おおっ、私も出世したものだ!
ん?れれれ・・・?ちょっと前過ぎやしないか?なんと、県庁本館前の入口までやってきてしまったぞ。その中を、大会役員やゲストの方々が歩いていく。土佐礼子氏は思ったより背が低いと思ったものだ。
ス
タート場所は進行方向一番右側。そこを陣取ったもうひとつの理由は、昨年もそうだったが、坊っちゃん列車がスタート地点にいるのだ。今年の運転士は誰か?
ぜひ声をかけていこうと思う。決して「鉄モード」を忘れてはいない。上に着ているビニール雨合羽を腰に巻いて、もう1枚は着たままでスタートを待つ。
そして、ついに9時30分のスタートの時がやってきた。松山市長の号砲一発。
な、
なんと、わずか約50秒でスタート地点を越えてしまったのである。これなら、昨年の速度で走っても、グロスサブ4が達成できたことに、理論上はなるではな
いか。などという無常さを勝手に考えたりする。それは横において、私はスタート直後の混乱にどう対処したのか?(2011.02.11)
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