先日11月23日に初めてのレースとなる10キロ走に出場した。そこで10キロ程度では何か物足りなさを感じたものだ。一方で、速度を 上げる必要性から、心肺への負担をも感じていた。だから、次はハーフマラソンだという目標ができた。 また、愛媛マラソンは次回からコースが変わり、一方で市民マラソンに変更されて、6時間レース、参加者5000人募集へと様変わりし た。だから、職場の遊走会会長でもある上司から盛んにエントリーを勧められたりもした。 私としては、今年8月1日に約32キロ走を4時間25分かかり、一方で足へのダメージを感じていた。が、一方で確かに次回の目標があま りに先すぎることへの脱力感も感じていた。
そ のため、12月4日(金)に休暇をとって、35キロタイムトライアルをやって最終判断をしようと考えた。愛媛マラソンのエントリー期限は最終12月10日 である。コースは、自宅からまっすぐに松山北環状線を北上、西長戸でレースコースに入り、ほぼコース上を走って、自宅へと戻ってくる全長35・0キロに設 定した。問題は、体力ではなく、脚と膝のダメージだ。 午前10時過ぎに家を出て、入念に準備体操。幸い気候もよく、半 そでTシャツで十分だが、念のため、リュックに着替えとウィダー2個を入れておく。ペットボトルは9キロ辺りに自動販売機があるのが判っているので、そこ で調達する。少しでも軽量化しておくほうが望ましいし、そんなことでのロスタイムを防ぐため、100円硬貨と50円硬貨をあらかじめ用意した。 10 時10分過ぎに自宅を出発。まずは10キロコースを走るため、500メートル地点での速度感覚を確認する。今日の35キロ走の設定時間は1キロ6分30秒 で3時間47分30秒、フルマラソン換算で4時間34分16秒としている。で、最初の0・5キロは2分55秒で通過。単純計算すると、1キロ5分50秒、 5キロ29分10秒、10キロ58分20秒、35キロ3時間24分10秒、フルマラソン換算で4時間06分08秒となる。これは少々早すぎるような気がす る。そこで若干スピードを落としたのだが、1キロを6分05秒で通過する。0・5キロから1・0キロを3分05秒で走っているから、1キロ6分10秒と仮 定すると、35キロ3時間35分50秒、フルマラソン換算で4時間20分12秒となる。いずれにしても、当初の設定速度よりはかなり速い。 だ が、現に走っている速度は、自分にとってはかなり遅い。そりゃ、先日まで1キロを4分45秒程度で走っていたし、21・1キロ走でも5分15秒程度で走っ ていたことを考えれば、遅いはずだ。だから、ここでかつて最初の10キロ走で47分55秒を出したときの2キロあたりで覚悟を決めたときと同様、これ以上 速度を落とすことは一歩一歩ブレーキをかけているようなものだ。逆に走る時間を短縮した方が疲れないのではないかと考えて、その速度で走る覚悟を決めた。 そ うして走り始めたのだが、今日は全般的に北風が吹いており、往路は向かい風、復路は追い風と予想されている。3キロ辺りから風を感じ始めたのだが、3・7 キロ地点からは600メートル以上続く上り坂が待ち構えている。そして、上れば当然下り坂が待っている。その坂を下ったところが5キロ地点なのだが、なん と29分40秒で走っているのである。 そうして、松山市と旧北条市の間にあるトンネルを抜けて、北条へと入っていくの だが、なんと、ずっと坂を上っているような気がするのだ。そういえば、先ほどのトンネルもトンネルの中に傾斜があるようだし、その後もこきざみなアップダ ウンがあるのだ。これでは、新マラソンコースのキャッチフレーズである「フラットなコース」とはとても言いがたい状態である。 その中で、粟井川を越えたところの10キロ1時間01分00秒(5-10は31分20秒)、立岩川の難波橋付近15キロ1時間30分20秒(10-15は29分20秒) と一旦は落ちたものの一応5キロ30分ペースでは走っている。その立岩川であるが、川を上っているときはそうは思わないものの、新県道沿いに下ると、上の 画像のとおり「なんじゃこりゃ?」と思うくらい下っているのがよく判る。しかも、ここから追い風に変わった。北条社会福祉会館あたりで折り返してすぐの20キロ1時間59分40秒(15-20は29分20秒)、ハーフ2時間05分00秒、再び国道196号北条バイパスに戻ると、あとは基本的に追い風になっている。 だから、往路10キ ロ地点の25キロは2時間29分10秒(20-25は29分30秒) と一応フルマラソンの中間点を越えたところで快調に進んでいく。だが、マラソンは30キロからというのは、エリートマラソンだけではなく、我々のような初 心者にも容赦なく襲い掛かってくる。トンネルを過ぎて再び堀江にさしかかる28キロキロあたりから足が重くなり始め、30キロ2時間58分40秒(25-30は29分30秒)を過ぎたあたりから、平田の坂が待ち構えてい る。そのあたりから、一歩踏み出すごとにいよいよ膝への負担を感じるようになってきた。大げさな言い方をすれば、一歩踏み出すごとに膝のところから身長が 縮んでいくかのような感じである。 しかも、坂を上りきれば下りが待っている。そこから怒涛のごとく苦しみが始まったのであ る。まず、市街地に入ったから次の1キロの目標が見えない。相当遠い距離に感じる。が、そこ へ行くと、なんと多分坂を下った時の速度そのままと思われる、1キロ5分30秒で通過するのである。5分30秒といえば、5キロで27分25秒、つまり前半よりもかなりスピードが上がってきているのである。しかも、もはや立ち止まったら歩く勇気がない。速度 を落とすこともできない。だが、今の速度で走ったら、膝のダメージが大きく苦しい。しかも、33キロ、34キロと1キロを5分30秒ペースも変わらない。そうして、ついに最終目的地35キロ3時間24分45秒(30-35は26分05秒)で走ってしまったのであっ た。 記 録だけを見れば、当初の予定よりも速いから、愛媛マラソンにエントリーできると思う。だが、それ以上に自分の膝の爆弾を感じた行軍でもあった。とりあえ ず、その日の夜には愛媛マラソンにエントリーしたのだが、それから別の苦しみが始まるような予感がするのであった。(2009.12.21) |